Fridge Counter – ビールと卵を IoT で見守る冷蔵庫トレー
これは何?
帰宅して冷蔵庫を開けた瞬間に 「ビールが無いっ!!」 と絶望した経験、ありませんか? Fridge Counter はそんな悲劇を回避するための IoT トレーです。重量センサで缶本数や卵の残量をリアルタイム計測し、スマホ・タブレットに個数/温度/バッテリ残量をダッシュボードで表示します。
動機
- ビールや卵など「冷蔵庫を開けたらない!」を阻止したい!
- 市販スマート冷蔵庫は高価・大げさ。“無改造で後付け” できる仕組みが欲しい
- NT Tokyo では、皆さんに「IoT で生活がちょっとだけ楽しくなる」デモを見てほしかった
システム構成
モジュール | 役割 |
---|---|
18bitADC(MCP3421)+ロードセル | 重量計測(~ 10 kg、分解能 ≒7 g) |
ESP32‑C3 | Wi‑Fi、センサ制御 |
ThingsBoard | センサーデータを収集、ダッシュボードで在庫個数・温度・電圧の可視化 |
ダッシュボード基盤には OSS の ThingsBoard を採用し、センサーデータを MQTT 経由でリアルタイムに集約・可視化しています。
ロードセルは 500 mL 缶と 350 mL 缶を区別できるようキャリブレーション。 スリープ間隔を最適化し、平均消費電流 ≒ 90 µA → 約 1 か月駆動 を達成しています。
キャリブレーション風景
環境試験槽で温度ドリフトを補正しました。 ‐5 °C ~ 40 °C の範囲で誤差 ±2 g 以内に収まっています。
NT東京2024 出展
来場者の反応
- 「ビールが無い、は考えられない。必須だ!」
- 「卵トレーもイケるの?」 → 実演しました 🥚
改良要望
- LINE 通知/家族共有リスト
- 缶以外(紙パック・調味料ビン)の自動判別
今後の課題
- 在庫予測と自動発注
- 週次消費量を学習し、なくなる前日に EC サイトでカートイン
おわりに
IoT ってそもそも何??なんかいいことあるの??ユビキタスと同じ匂いがする・・・という声を多く聞きます。身近な課題をこのように形で解決する姿を皆に見てほしかった。
Fridge Counter は “ただのトレー” を置き換えるだけで冷蔵庫がちょっと賢くなる――そんな ユルい IoT の提案です。